今回はNPO法人ニューライフカシマ21(NK21)の広報誌を 何故『あーぶるニュース』と名づけたのか、更にその名に秘めた 願いについて、お話しをしたいと思います。 まず『あーぶるニュース』のあーぶるはフランス語で樹木や主軸 という意味です。 私は過去30数年間にわたり、校舎の無い、"家庭教育という "学校"で、子育てと自分育てに関わってきました。その間学び、 実感したことは、子育てで最も大切な時期は、臨界期といわれる 0才から10才頃迄であるということです。樹木に例えれば根の部 分を育てる時期に相当します。立派な樹木に育てるには、根っこ (地中にあるので地表にはあらわれないので見えない)をしっか り育てておかなければなりません。子育ても同様に目には見えな い力を育てることが大切なのです。それがNK21のシンボルに、 『あーぶる』を取り入れた理由です。
家庭内暴力・殺人事件をはじめ、常識では考えられないような事件が毎日のように報道されていますが、これらの社会現象は日本社会が潜在的に抱えている問題が表面化している一部と考えられます。臨界期までに必要な人間教育を怠った結果なのです。日本人は戦後60数年にして知識をもつ「動物」になってしまったのです。エコノミックアニマルと世界の人々から呼ばれているゆえんです。 そればかりかOECDの学力調査で判明したPISAの成績も、応用力や思考力そして表現力の分野で低下傾向を示しています。 英語を使ってのコミュニケーション力は、アジアで最低です。 グローバル時代に、このままでは日本は沈没してしまうという危機意識がやっと文科省にも芽生え、戦後始めての教育基本法の改正をしたところです。聖域といわれていた家庭教育にも、支援の手を伸ばそうとしております。 新しい時代には、新しい時代に必要な人づくりが求められますが、基礎づくりはいつの時代でも不易です。 NK21は新しい時代の人づくりに役立つよう今後共精進努力して参りたいと存じます。皆様の更なるご指導とご支援をお願い致します。