日本社会は経済面での豊かさとは裏腹に、過去20数年の間に急激に家庭教育の空洞化が進んで参りました。核家族化と同時進行の母親の社会進出によるものです。 空洞化に対しての子育て支援策として、行政は市民から最も要望の強い保育所の設置等、専らハード面での充足を優先してきました。そして満足とはいえないまでにも保育園の絶対数は増加し、若い母親は幼い子供を公私立の保育園へ預け、子育てから解放されて社会に復帰を果たし、仕事にも就く事が出来るようになりました。 しかし家庭教育の空洞化を同じくして、その犠牲となった子供たちの様子がおかしくなり始まりました。最近の児童虐待の増加や校内暴力、学級崩壊、不登校といった子供の問題行動が深刻化しております。子供にとって出生から児童期(臨界期)までの母親の果たす役割は100人の先生にも勝るといわれるように、母親の子にかかわり方次第で子供は大きく変わります。幼い時に母親とのかかわりが薄かったり愛の受方が充分でない子供ほど問題行動を起こす危険性が高いと言われております。 人格と人間力を育てる場所は家庭であり家庭教育が重要なのです。 文部科学省も家庭教育の重要性に目を向け、戦後初めて家庭教育に本格的に乗り出し始めました。『今後の家庭教育支援の充実についての懇談会』を設置し、2002年3月にその中間発表がなされました。行政もようやく聖域とされてきた家庭教育に踏み込み出したわけです。 一方私共は今から20数年前から財団法人 日本教材文化研究材団のもとで全日本家庭教育研究会を実践母体として、家庭教育の振興と子育て支援を全国的な運動として展開して参りました。その間に培った子育て支援や両親教育についてのノウハウや幅広い人脈を生かして、知・徳・体のバランスのとれた子供たちを育てるために、子育て支援の面でより多くの家庭教育のお役にたつことを願っております。 NPO法人化により行政はじめ地域の各子育て支援団体とも手を結びながら、幅広く子育て支援及び生涯学習活動一般にわたる支援事業を行ない、地域社会に貢献したいと考えております。